• 福井県内に入った蓮如上人御影道中の一行=20日、敦賀市疋田
福井県内に入った蓮如上人御影道中の一行=20日、敦賀市疋田

 浄土真宗中興の祖、蓮如上人の肖像画「御影(ごえい)」を京都市の東本願寺から福井県あわら市の吉崎東別院まで門徒らが運ぶ「蓮如上人御影道中」が4月20日、滋賀県から福井県入りした。県内最初のお立ち寄り会所(えしょ)の西徳寺がある敦賀市疋田では、一行が近づいたことを知らせる鐘が鳴ると、住民が沿道に姿を見せて出迎えた。

 御影道中は、室町中期に越前吉崎を拠点に布教に当たった蓮如上人の遺徳をしのび、往復約520キロを歩く。新型コロナウイルスの感染拡大を受け2020年以降、道中の大部分を車で移動しており、今回は4年ぶりの徒歩での実施となった。

 350回目となる今年は、17日に京都の東本願寺を出発。20日は門徒ら14人が滋賀県高島市から県境を越え、「蓮如上人様のおとーりー」と力強い声を響かせながら午後1時20分ごろ西徳寺に到着した。お経を上げ昼食を取った一行は南越前町今庄の宿泊先を目指し、再び出発した。責任者「宰領(さいりょう)」の男性は「少ない人数だったが無事福井入りできてよかった。県内では、多くの人に御影道中に参加してもらえたら」と話した。

 吉崎東別院には23日夜に到着予定。法要の後、5月2日に東本願寺を目指し出発する。

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