当選から一夜明けて、インタビューに応える米澤氏=24日、敦賀市役所

 4月23日投開票の敦賀市長選で初当選した米澤光治氏が24日、市役所で福井新聞などのインタビューに応じ、当選から一夜明けての思いを語った。将来構想や課題、解決方法を市民と共有しながら敦賀を一つにまとめ「敦賀を『あたらしいステージ』にあげていく」と決意を述べた。

 ―一騎打ちを制した。

 「自分の考えていることをちゃんと理解していただき、賛成、共感してもらおうと、有権者を信じてちゃんと訴えていった。(相手陣営の)ワンフレーズで演説するのは『平成のスタイル』と思っている。対話しながら政策を作っていき、政策を示していくのが『令和のスタイル』になってほしいという願望もあり、あえてこだわった」

 ―公約について、まずやることは。

 「優先順位を付けるのはそぐわないが、あえて言うならば、人口減少問題は(市役所内で)人のリソース(担当者)が割けていない。原因の調査から対策、実行まで、しっかりやっていきたい」

 「新幹線開業については、敦賀一の観光資源である気比神宮に来ている年間70万人の観光客・参拝客には、商店街で飲食や買い物をしてもらう。市民のメリットとして(空き店舗の)シャッターが開いていく。人が歩き、景観が変わり、にぎわいの雰囲気も含めて市民の利益になる」

 ―今後の原子力政策についての考えは。

 「敦賀の主要産業として原子力があり、人口と原子力のサイトで働いている人は関連している。新増設・リプレース(建て替え)については、国に内容やスケジュールを示してほしい。地元としても全国原子力発電所所在市町村協議会会長としても言うべきこと」

 「クリアランス集中処理施設は敦賀市にあるべきだ。敦賀半島は、廃炉のメッカ(中心地)になるだろう。炉の数も多く廃炉時代のビジネスのとっかかりとしていい」

 「(もんじゅ敷地内の)試験研究炉については、ビジネスになるものが生まれてほしい。敦賀には放射線を扱える原子力人材がそれなりの分厚さである。活躍できる場として放射線利用産業が、敦賀の産業の一つになってほしい」

 ―どのようにかじ取りしていくのか。

 「新幹線が来る。(敦賀)港が変わっていく構想もある。転換期に飛躍するような敦賀にしたい。今まで直面していなかった課題も急激に見えてきている。将来構想や課題、解決方法を市民と共有しながら敦賀を一つにまとめて、敦賀を『あたらしいステージ』にあげていこうと真剣に、真面目に思っている」

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