サバを中心に缶詰を集めてアピールする売り場の一角=30日、小浜市和久里の道の駅「若狭おばま」

 3月31日にリニューアルオープンする小浜市和久里の道の駅「若狭おばま」の完成式典と内覧会が30日、現地で開かれた。売り場面積は約1・6倍に増え、品ぞろえを充実させたほか、フードコートのメニューを一新。小浜を起点に京都まで海産物を運び、人や文化の往来を生んだ「鯖街道」を前面にアピールする仕掛けを複数用意し、さらなる誘客を目指す。

 昨年8月に着工し、それぞれ独立していた物販館と情報館を連結させ、内装を改修した。物販部分の延べ床面積は約452平方メートルに広がり、物販関係の工事費は1億5171万円。

 「鯖街道ワンダーランド」をコンセプトに、小浜の食や歴史を体感してもらう売り場とした。サバを中心に地元業者の缶詰約30種類を集めたコーナーでは、缶詰を積み上げた「サバ缶ウォール」を設置してアピール。箸売り場は150種類以上をそろえ、若狭塗箸の製造工程を動画で紹介している。道の駅オリジナル商品「さば街道・甘味茶屋」シリーズでは、食べきりサイズで瓶入りの見た目が斬新な「ボトルでっち羊かん」、手土産用のまんじゅう「若狭うましもん」など市内業者と連携し開発した5商品を新発売する。

 フードコートのメニューは一新した。主力はサバ竜田揚げや野菜を包んだピタパン(中が空洞になった平焼きパン)。嶺南産のイチゴや梅を使った飲み物、ソフトクリームもある。

 入り口ではサバが描かれた幅5・8メートルの巨大のれんがお出迎え。売り場には背負い籠と笠(かさ)が用意され、鯖街道の行商人になりきって買い物できるなど、楽しんでもらえる仕掛けをちりばめた。

 完成式には関係者約30人が出席し、テープカットで祝った。道の駅を運営するまちづくり小浜の御子柴北斗社長は「バラエティーに富んだ品ぞろえを生かし、観光の目的地として選ばれる場所にしていきたい」と話した。

 4月2日まではオープン記念として、地元菓子店のスイーツや各日38個限定の福袋販売がある。

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