• クイズに答えて原子力を学ぶ装置を体験する児童=30日、敦賀市の「原子力の科学館あっとほうむ」
  • プラズマボールからの放電が体験できる装置
クイズに答えて原子力を学ぶ装置を体験する児童=30日、敦賀市の「原子力の科学館あっとほうむ」

 福井県敦賀市吉河の「原子力の科学館あっとほうむ」は展示館の体験型装置をリニューアルし、4月1日にオープンした。「原子力とエネルギーの学習遊園地」をコンセプトに、熱や光などエネルギー全般を学べる体験型装置や、プロジェクションマッピングを駆使した発電アトラクション、再生可能エネルギーの特徴を知るゲームなどの装置を整備した。

 公益財団法人福井原子力センターの展示館は2階建て。館内装置のリニューアルは2004年の第4次改装以来、19年ぶりとなる。今回は、「参加体験型」のコンセプトを踏襲しつつ、原子力や再生可能エネルギーについて興味関心を持って自ら学べる施設を目指した。昨年11月から工事を進めていた。

 電気の性質を学ぶ「エレキダンシング」や、再生可能エネルギーの「ニューエナジーハイキング」、原子力の「アトミックランド」など七つのコーナーをリニューアルした。

 各コーナーには、プラズマボールに蓄えられた電気の放電を手で体感したり、大型スクリーンに映された原子力のクイズに答えながらレースをしたりする装置などがある。プロジェクションマッピングで床に映された水やウランなどのアイコンを踏み、タービンを回して電気を作るアトラクションも整備した。

 3月30日に内覧会が開かれ、中郷児童クラブなどから訪れた59人が装置を体験した。同館は4月9日まで館のキャラクター缶バッジなどが当たるリニューアルイベントを開催。

 また、屋上には25倍双眼望遠鏡3基を設置した。北陸新幹線の敦賀駅や敦賀車両基地をはじめ敦賀湾の水島などが一望できる。

 同館の担当者は「原子力やさまざまなエネルギーの仕組みを学んでもらえる。幅広い世代が楽しめる学習遊園地になった」と話した。

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