維明周奎の水墨画3点が並ぶ展示コーナー=高浜町郷土資料館

 福井県高浜町郷土資料館は、町ゆかりの歴史人物を年間を通し紹介する「高浜の歴史人」コーナーを設けた。今年は4、5人を予定。初回は同町出身の禅僧維明周奎(いめいしゅうけい)(1731~1808年)の水墨画3点を展示している。3月31日まで。

 高浜町坂田に生まれた周奎は、幼少期に大成寺(日置)に出家し得度。その後京都の相国寺塔頭光源院に入り、同院に出入りしていた絵師伊藤若冲に師事した。

 周奎の作品は、若冲が得意とした動植物画に影響を受けたものが多い。展示コーナーには、梅をテーマにした「月梅図」「雪梅図」「墨梅図」を出品した。春霞(はるがすみ)や積雪の中で花を咲かせる梅が描かれており、弓なりに伸びる枝が生命力を感じさせる。

 午前9時~午後5時。入館料は3月末まで無料。問い合わせは同館=電話0770(72)5270。

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