
新曲など7曲のダウンロード配信を始め、自伝の書籍をリリースした又農さん=敦賀市野神
「若狭牛を召し上がれ 若狭牛マンボ♪」―。今年3月まで敦賀市職員として務めていた獣医師の又農(またの)厚さんが、若狭牛や北前船などをテーマにしたご当地ソング7曲のニューアルバムを制作した。合わせて、CDデビュー10周年と定年退職の節目に自伝の書籍も発売した。
歌が趣味の又農さんは2015年に「雨の角鹿」をリリース。伸びのある低く渋い声が持ち味で、その後も「三ツ星若狭牛」「つるが鉄道歌」など4曲を発表し、市内のイベントで披露してきた。本業は、若狭牛二十数頭を育てる繁殖・肥育農家だ。
今年1月に発表したアルバム「ぎゅぎゅっと敦賀」は全7曲のうち2曲が新曲。「若狭牛マンボ」は乗りの良い楽曲で「口どけまろやか モウ とりこさ」と若狭牛のおいしさをアピールした。「北前船~敦賀の男節~」はアップテンポなバラードで「北前船よ 夢を積み 風をおこせ」と歌い上げている。
作詞作曲はこれまで同様に知人のシンガー・ソングライター香蓮さん(静岡県)に依頼。今回はCD化はせず、音楽配信サイトで配信している。又農さんは「大好きな歌で地元敦賀の盛り上げに少しでも貢献できれば」と話す。
自伝「歌って踊れる獣医師」では、大学生時代に初挑戦したNHKのど自慢の思い出や、子どもの頃からあこがれていた「歌手」になるまでのエピソードをユーモアたっぷりにつづった。又農さんは「いくつになってもワクワクを忘れず、やりたいことをやって楽しく生きていきたい」と笑顔を見せた。
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