• 涼しげな音色と透明感ある青色が目を引く風鈴=7日、小浜市多田の多田寺
  • 涼しげな音色と透明感ある青色が目を引く風鈴=7日、小浜市多田の多田
涼しげな音色と透明感ある青色が目を引く風鈴=7日、小浜市多田の多田寺

 カランカラン、チリンチリン-。福井県小浜市のガラス工芸作家が制作した約100個の青色の風鈴が同市多田の多田寺に設置されている。ガラスの材料は全て小浜産で、小浜の美しい海を表現した涼しげな色合いと音色が参拝者の目を引いている。

涼しげな音色と透明感ある青色が目を引く風鈴=7日、小浜市多田の多田寺
涼しげな音色と透明感ある青色が目を引く風鈴=7日、小浜市多田の多田

 風鈴を制作したのは同市福谷に工房を構える竹田さん。小浜の海岸の砂や小浜よっぱらいサバの骨などを原料に、緑がかった青色をしたガラス「OBAMA blue(オバマブルー)」を開発し、食器などを製造販売している。風鈴の音を鳴らすための「舌」には小浜産カキの殻を使い、若狭和紙の短冊をつけるなど、地元の材料にこだわった。

 同寺では参拝者に涼んでもらおうと2年前から設置している。本堂前に風鈴をつるし、くぐることができる「瑠璃光門」を設置したほか、手水をする場所や境内の木の枝などにもつるしている。日が差すと透明感が増し、風が吹くと風鈴によって異なる音色を境内に響かせる。また同寺本尊の薬師如来は瑠璃(青色)の光で人々を照らすといわれ、住職は「目や耳で涼むだけでなく、心も体も清めて参拝してもらえれば」と願う。

 毎年風鈴の数は増えているといい、住職は「小浜に訪れた人が喜んでもらえるような夏の風物詩になれば」と話した。

 午前9時から午後4時まで。設置は8月末までで風鈴をあしらった特別な御朱印(千円)も配布している。

(※福井新聞社提供。無断転載を禁止します。記事に関するお問い合わせは福井新聞社へ。)