水月湖の雄大な景色を楽しめる宿泊施設が7月14日、福井県若狭町海山にオープンした。鉄骨2階建ての2階部分に設けられ、ガラス張りで開放的な非日常を味わえる空間となっている。1階は三方五湖で取れた天然ウナギを提供する料理店で、運営する男性は「若狭町の豊かな自然やおいしいウナギを堪能できる場所にしていく」と意気込んでいる。
北陸新幹線敦賀開業に向けて観光客をもてなす場所をつくろうと、同町鳥浜の田辺さんが、かつて土産店だった延べ床面積約260平方メートルの空き店舗を改修し、準備を進めてきた。町の「三方五湖の多様な自然を楽しめる飲食空間づくり支援事業補助金」などを活用した。
宿泊施設「ラシュラン」は1日1組限定で、最大5人泊まれる。キッチンやダイニング、浴室、バーベキューなどができるテラスを備え、約40平方メートルのリビング兼寝室はガラス張り。時間帯によって表情を変える湖の景色を間近に楽しめる。1泊2日から利用可能で、長期滞在を視野に入れているという。
1階の料理店「うなぎや茂右エ門」では、地元漁協から天然ウナギを仕入れ、うな重や白焼きを提供する。冬場は、三方湖で400年以上続くとされる「たたき網漁」で取れたフナやコイの刺し身なども出す予定という。
妻と20、80代の従業員3人の計5人で切り盛りする。田辺さんは「チームワークでお客さんをもてなしていきたい」と意気込んでいる。
茂右エ門の営業時間は午前11時~午後2時、火曜定休。ラシュランの料金や予約などに関する問い合わせは茂右エ門=電話090(7088)9740。
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