インバウンド(訪日客)の受け皿を増やそうと、三方五湖DMOはこのほど、福井県美浜、若狭両町にまたがる五湖周辺を巡る外国人対象のサイクリングツアーの販売を始めた。県年縞(ねんこう)博物館や梅干しの小売店などに立ち寄り、地域の文化や歴史に触れられるコースになっている。
ツアーの造成に向け、同DMOは昨年10、11月に計3回、モニターツアーを実施した。県内在住の外国人計約10人が参加。「自然が美しくて癒やされる」「各地点での説明を詳しくしてくれるとうれしい」などの意見が出たという。
コースは全長約22キロ。同DMOが運営する若狭町海山の民宿「湖上館パムコ」を出発し、水月湖と菅湖、三方湖を巡り、同民宿に戻る。浦見川や県年縞博物館、梅干しの小売店、酒蔵などに立ち寄り、ガイドを務める同DMOの大草有里枝さん(26)が地域の文化や歴史について説明する。
6月17日にはベルギーから日本に旅行で訪れていた4人がツアーを利用した。参加者は「景色がすばらしく、酒蔵見学などがとても面白かった」と喜んでいた。
同民宿での1泊2食付きプランと素泊まりプランがある。ツアー単体での販売もしている。英語版の専用サイトで料金などの詳細を紹介しているほか、予約もできる。大草さんは「湖と人々の持続可能な関係性を知ってほしい」と話していた。
今年のツアーの販売は11月末まで。来年以降も3~11月に販売予定。民宿繁忙期などは除く。問い合わせは同DMO=電話0770(47)1008。
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