敦賀まつりで巡行する山車(やま)の主役、武者人形がまとう甲冑(かっちゅう)を360度から見てもらおうと、福井県敦賀市みなとつるが山車会館は、同館2階の常設展示室をリニューアルした。甲冑がより立体的に細部まで楽しめるようになった。
これまで甲冑は、壁を背に8体を横一列に並べて展示していた。このうち1体を展示スペースの中央に新設したガラスケースに入れ、どの角度からでも間近にじっくりと見れるようにした。甲冑のつやつやとした漆塗りの質感や、使われている白や赤、紺色の糸などが見てとれる。
山車の舞台座の四方を飾る水引幕や武者人形の顔に使われる能面の展示に、解説パネルを新設した。敦賀まつりの武者人形の能面は、男性怨霊を表す怪士(あやかし)の面が多いことなどを紹介している。インバウンド対応のため、解説文を英語でも表記した。同館の館長は「甲冑の素晴らしさや装飾品の魅力がより感じられる展示に変わった。1階で実物の山車を見た後に2階で甲冑を見ると、より楽しめる」と話した。
入館料300円、高校生以下無料。毎月第3日曜は無料開放。月曜休館。
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