銀賞に輝いた公民館だより「まつなが」や楯を持つ(左から)坂田さん、宮本館長、杉田さん=9日、小浜市の松永ふるさと交流館

 福井県小浜市松永公民館の公民館だより「まつなが」が、第9回全国公民館報コンクールで銀賞に輝いた。同公民館は3度目の入賞で、これまでで最も上位の結果となり「地域の人たちの協力があってこそ」と喜んでいる。

 同コンクールは全国公民館連合会が主催し隔年で実施。今回は全国の92館から応募があり、金賞3点、銀賞4点、特別賞5点、奨励賞7点を選んだ。松永公民館は第6回に特別賞、第8回には銀賞に次ぐ審査委員賞を受賞している。

 表紙には地区内の催しの様子や住民の集合写真などを一面に大きく使い、題字は子どもたちに依頼し毎回異なるデザインとしている。13年間、製作を担当する主事の坂田聖子さんは「1ページ目はぱっと見て心が動かないと」。生き生きとした表情が目を引く写真になるよう撮影に奔走し、宮本康好館長や主事1年目の杉田知子さんと毎月吟味して選ぶという。

 老若男女を問わず、幅広い住民が紙面に登場することも大切にしている。地区に嫁いだ女性や区長が思い出や近況を語ったり、城好きの小中学生兄弟が歴史を紹介したり、多様な企画を展開。2021年度からは小学生が地域の大人を取材する「子ども記者」をスタートさせ、等身大の感想を交えた記事で読者をほっこりさせている。

 コンクールでは「笑顔あふれる紙面で地域のつながりが強く感じられる」などと高く評価された。ミニコーナーを執筆する杉田さんは「載せた内容が会話のきっかけになることもある」と反響を感じた様子。坂田さんは「どうすれば紙面で地域の人を輝かせられるかを考えている。作り続けるのは大変なときもあるけれど、地域に喜びの輪を生みたい」と話した。

 今回県内ではこのほか、坂井市高椋東部コミュニティーセンターが特別賞、同市鳴鹿コミュニティーセンターが奨励賞を受賞した。

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