常神半島を縦断する県道常神三方線の福井県若狭町常神―神子間をつなぐ「常神トンネル」(672メートル)が3月11日、開通した。生活道路が強化されるとともに、半島先端部周辺にある「青の洞窟」などの名勝と観光スポット三方五湖との周遊性が向上した。
南北の接続道路を含めた常神トンネル整備事業(片側1車線)は2015年度に着手した。開通により県道の距離は3・7キロから1・1キロとなり、所要時間は8分から1分に。常神から県道三方五湖レインボーラインの入り口となる若狭町海山までの所要時間は20分から13分に短縮された。総事業費は約33億円。
同町みさき漁村体験施設「みさきち」で開かれた開通式典には、関係者約70人が出席した。杉本達治知事は「安全性が格段に上がり、来年の北陸新幹線開通で(常神)半島にもたくさん来てもらえる大切な基盤となった。県としては常神三方線を十分に活用し“新幹線効果”を最大にする努力を続けていく」とあいさつ。神子側のトンネル入り口ではテープカットやくす玉割り、風船を飛ばして開通を祝った。歩いて通り初めし、常神側に出た出席者は万歳三唱して喜びをあふれさせていた。
常神半島先端部には青の洞窟や日本最北限のソテツ、神子の山桜など観光スポットが点在している。
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