渡辺さんの作品を転写したタペストリーなど約10点が並ぶ展示コーナー=26日、おおい町成海のシーシーパーク

 福井県おおい町の画家、故渡辺淳(すなお)さんの作品を紹介する展示が1月26日、同町成海の複合商業施設「SEE SEA PARK(シーシーパーク)」で始まった。作品を転写したタペストリーなど約10点を並べている。2月7日まで。

 渡辺さんは同郷の直木賞作家、故水上勉さんの装丁や挿絵を手掛けた画家。若州一滴文庫(同町岡田)で開催中の渡辺さんの絵画を並べた企画展の関連展示として始めた。

 渡辺さんは水上さんに出会う前、絵を描く傍ら炭焼きや郵便配達の仕事で生計を立てていた。油彩画「伊太爺と窯」は、15歳ごろの渡辺さんに炭焼きを教えた先生を描いた80号の大作。薄暗い炭窯の焚口(たきぐち)近くで腰掛ける先生と周囲を照らすランプが対照的に描かれている。

 日展初入選した油彩画「炭窯と蛾」や渡辺さんの自画像のほか、アトリエで絵を描く渡辺さんの白黒写真もある。2月4日には同文庫の学芸員による展示解説もある。

 午前10時~午後10時。30~2月3日は臨時休館。問い合わせはシーシーパーク=電話0770(77)4489。

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