• 最強寒波の到来で真っ白な雪の世界に変わった中池見湿地=25日
  • ヨシ原も白く染められた
  • 最強寒波の到来で雪が積もった中池見湿地
  • 最強寒波の到来で雪が積もった中池見湿地
最強寒波の到来で真っ白な雪の世界に変わった中池見湿地=25日

 日本列島が最強寒波に見舞われた1月25日。約4千種もの多様な生物が織りなす色であふれる中池見湿地も一晩で真っ白な世界に変わった。木道の上に積もった雪はサラサラとしたパウダースノー。歩を進めるとキュッ、キュッと音が鳴るほど冷え込む日は福井県敦賀市ではそう多くはない。

 急激な冷え込みは一見、生き物たちに厳しい。それでも雪が少なく暖かい冬らしくない日ばかりでは「植物も動物も混乱しそう」とNPO法人「中池見ねっと」の上野山雅子さん。水場とえさを求めて集まってくる鳥たちや、動物の足跡などの「フィールドサイン」が彩る雪の日もあってこその中池見湿地だ。周囲の低山に積もった雪はやがて湿地を潤す大切な一滴となる。

 季節が巡ればさまざまな生き物たちが中池見を彩る日も戻ってくる。赤や青、黄、瑠璃色のトンボたち。ピンクのミゾソバ、赤紫のミズトラノオ、黄色のサワオグルマといった花々。今は雪の下でじっと春の訪れを待っている。

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