福井県若狭町に根付く食材を使った2種類のチョコレートが完成した。「若狭山椒(さんしょう)」を粉末にして混ぜたチョコはスパイシーで、伝統野菜「山内かぶら」の種やドライフルーツをのせた方は食感が楽しい。事業者は予約を受け付けており、2月3日から販売を始める。
若狭山椒は住民が庭で栽培するほど身近な食材で、かつては京にも運ばれたという。山内かぶらは同町山内でのみ育つ伝統野菜。100年以上の歴史があり、春に花から種が取れる。
地域活性化につなげようと、同町熊川のコンサルティング会社「デキタ」が企画した。昔から食べ継がれてきた素材を使い、体にやさしいスイーツ作りを心掛けている「野尻ケイクsweets store」(鯖江市)が協力。試行錯誤の末約1年で完成した。
野尻ケイクが厳選した生カカオを低温処理し、栄養素と風味を損なわずに仕上げた「ローチョコレート」を使用。果物はいずれも有機栽培にこだわった。若狭山椒を混ぜ合わせたチョコは爽やかなレモンピールが乗り、お酒にぴったりの大人の味わい。山内かぶらの種を使ったチョコは、ドライイチジクと地元のポン菓子を乗せており、さまざまな食感と風味が楽しめる。「熊川葛(くず)の葉茶」やレモンティーに合うという。
各50枚限定。価格はともに1836円(税込み)。問い合わせはデキタ=電話0770(62)1777。
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