県内最年少のタクシー運転手になった岩佐さん=敦賀市相生町

 敦賀第一交通(敦賀市相生町)で19歳の岩佐莉亜さんがタクシー運転手として活躍している。県タクシー協会によると、旅客運送に必要な第2種運転免許の受験資格緩和を受けて県内で初めて誕生した、唯一の20歳以下ドライバー。同社は「タクシー業界は運転手の不足や高齢化が課題。若い世代や女性の人材確保のきっかけとなれば」と期待している。

 昨年5月、改正道交法が施行。「21歳以上かつ普通免許など保有3年以上」が2種免許の受験資格だったが、特例教習を修了した場合は「19歳以上かつ普通免許など保有1年以上」に要件が引き下げられた。

 岩佐さんは昨年10月に入社した。はりま自動車教習所(兵庫県高砂市)での特例教習などを経て、11月9日に普通2種免許を取得。同協会が実施する講習や会社の研修を受けて、同16日にデビューした。

 基本的に月―金曜の週5日、日中の時間帯に勤務している。同社の山崎浩徳所長は「笑顔がすてきだし、根がしっかりしていて頼もしい」と評価。岩佐さんは「新人と気付いてルートを丁寧に教えてくれるお客さんがいて温かく感じる」と感謝する。

 同社は現在、全乗務員40人中11人が女性で全国的に見ても高い割合だという。「和気あいあいとして女性でも働きやすい職場。北陸新幹線敦賀開業に向け、性別、年齢を問わず多様な人材の確保、育成を進めていきたい」と山崎所長。岩佐さんも「安全運転を第一に、先輩から助言をもらいながら早く一人前になりたい」と意気込んでいた。

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