福井県若狭地方に伝わる小正月の伝統行事で国選択無形民俗文化財の「カイロ講」が1月6日、美浜町新庄区で行われた。子どもたちが家々を回り「カ~イロ、カイロノ」と独特の歌を披露。無病息災や家内安全を祈願した。
同区で100年以上続くとされるカイロ講は、キツネを狩ろうが語源といわれる。嶺南の30カ所以上で行われている「戸祝い」「キツネガリ」の一つで、本来は別の行事だが若狭地方では主に習合した形で行われているという。
同区では現在、田代と寄積の2集落で受け継がれている。この日、田代ではせせらぎ保育園の園児と美浜中央小の児童の計8人が46軒を訪問。小雨が降る中、玄関先に並ぶと「今年の年はめでたい年で」「ますます繁盛しまするように」などと古くから伝わる歌を元気よく歌った。
家人は笑顔で迎え「ありがとう」「寒いさけ気いつけてな」とねぎらい、お年玉やお菓子を手渡していた。参加した児童は「安全に暮らせる1年になるよう思いを込めた。来年も頑張って歌いたい」と話していた。
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