福井県小浜湾で育った真珠「若狭パール」の選別作業が、おおい町内の業者でピークを迎えている。冬の寒さで「海の宝石」が一層の輝きを増し、ほのかな優しい光を放っている。やや小ぶりなものの、作業にあたる関係者は「表面がなめらかで照りがよく出ている」と評価。選別は来年1月中旬まで続く。
若狭パールは小浜市甲ケ崎、おおい町犬見など小浜湾一帯で養殖している。このうち県内最大手、間宮真珠養殖場(同町犬見)では、5月からアコヤガイに真珠を形作る核を入れる「核入れ」を行い、養殖してきた。12月初旬、アコヤガイから真珠を取り出す「貝割り」を始め、19日までに約6万個を取り出した。
選別作業を行う加工販売担当の森下さんは1日3~4千個のペースで出来栄えを確認。ピンセットで真珠をつかみ、色のくすみや傷、変形がないかなどを一粒ずつチェックし、10等級に仕分けていった。
真珠の大きさは6~7ミリが主流。この数年、新種のウイルスなどにより母貝となるアコヤガイの数が減少。核の2個入れを行ったことで大ぶりの真珠は少ないものの、冬場の水温低下によりきめが細かく美しい仕上がりとなった。
同社では、真珠をネックレスやペンダントなどに加工して販売しているほか、来年1月には三重県で行われる入札にかける。問い合わせは同社=電話0770(77)0432。
(※福井新聞社提供。無断転載を禁止します。記事に関するお問い合わせは福井新聞社へ。)