映画「きみの音が見えたとき」の撮影に参加した県民エキストラ=16日、若狭町パレア若狭(長島昌徳撮影)

 1967年、福井県鯖江市の社会福祉法人「光道園」の施設に入所する障害者で結成され、奇跡のバンドといわれた「ミックバラーズ」をモデルとし、オール県内ロケで製作中の映画「きみの音が見えたとき」の撮影が10月16日、若狭町パレア若狭で行われた。県内外から参加したエキストラ約350人がクライマックスの音楽会のシーンに挑み、「障害者の皆さんのことを学ぶいい機会となった」「福井がロケ地に選ばれてうれしい」と話していた。

 映画は令和の物語として、田辺桃子さんが演じる主人公の七沢奈那が障害者施設利用者と音楽クラブをつくろうと奮闘する姿を描き、どんな人にも無限の可能性があるということをテーマに掲げている。県や福井新聞社などが協力している。

 パレア若狭での撮影は15日から始まり、音楽クラブのメンバーらがクリスマス音楽会に挑むシーンを撮影した。県民エキストラは2日間で延べ約500人が参加。音楽クラブらの演奏を温かく見守り、手拍子を送った。

 エキストラの中にはミックバラーズのことを知らなかった若者もおり、坂井市の20代男性は「障害者の皆さんと触れ合い、学ぶ機会をいただけた」と話した。地元若狭町民はエキストラに多数参加。2日間とも参加した天川さん、田中さん、山根さんは「全国に若狭町の名前が広まるのがうれしい。映画公開が楽しみ」と笑顔だった。

 音楽クラブメンバーの仲西篤史役を演じ、自らも全盲のシンガー・ソングライター、前田憲志さんは「エキストラの皆さんの手拍子を感じることができ、心から楽しんで演奏することができた」と話し、現場が一体となったことを喜んでいた。

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