収穫したばかりの山内かぶらを掲げる児童=18日、若狭町山内

 福井県若狭町山内の伝統野菜「山内かぶら」の収穫祭が11月18日、同区で行われた。地元の鳥羽小児童18人が収穫に挑戦。生産者グループ「山内かぶらちゃんの会」はかぶら料理を参加者に振る舞い、収穫を祝った。

 山内かぶらは味の濃さが特長の白カブの一種で、国が地域の特産物などをブランドとして保護する「地理的表示保護制度(GI)」に登録されている。

 同校は、地元の自然や伝統野菜を学ぶ総合の授業で3年生が毎年、種まきや収穫を体験している。この日は冷たい雨が降る中、児童はかっぱを着て作業に挑戦。力いっぱいかぶらを引き抜くと、寒さを吹き飛ばす笑顔を見せていた。

 収穫後は、かぶらを使った汁物やギョーザ、唐揚げなどを堪能。畑中崚太朗さんは「土をかき分けるのが大変だった。料理を食べて、もっと多くの人に山内かぶらのおいしさを知ってもらいたいと思った」と話していた。

 同会によると、今年のかぶらは猛暑により生育に遅れが見られるという。来年2月中旬までに約1トンの収量を見込んでいる。

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