巣立ちを果たし、親鳥(左)の後ろを歩く雌のコウノトリのひな=22日、小浜市国富地区

 福井県小浜市国富地区の人工巣塔で生まれた国の特別天然記念物コウノトリのひな4羽のうち、雌の1羽が6月22日、巣立ちを迎えた。同地区での野外コウノトリの巣立ちは2年連続。

 市によると、同日午後1時過ぎに巣塔近くの田んぼに降り立ち、親鳥と並んで歩く姿が確認された。残る雄3羽も、巣塔の上で翼を広げてばたつかせる様子が見られた。

 親鳥は、2018年に兵庫県養父市で生まれた雄「誠」と、同年に島根県雲南市で生まれた雌「はるか」。今年3月6日ごろに産卵、4月23日までにひな4羽が映像で確認された。昨年も同じ巣塔で繁殖し3羽が巣立っている。

 地元の「コウノトリの郷づくり推進会」の副会長は「成長を見守ってきたので大変うれしい。残り3羽も無事巣立って、元気に独り立ちしていってほしい」と話した。

 小浜美郷小や住民らが4羽の愛称を考えており、市は今後、特別住民票を交付する予定。

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