馬頭観音坐像(中央奥)に向かい読経する住職ら=19日、高浜町中山の中山寺

 若狭観音霊場会の設立40周年記念法要が9月19日、福井県大飯郡高浜町中山の中山寺で営まれた。鎌倉時代中期に造られた仏像「馬頭観音坐像(ざぞう)」(国指定重要文化財)が10年ぶりに特別公開され、地元住民ら約20人が参拝した。

 同会は1983年に発足。国宝に指定されている明通寺や中山寺などを含む嶺南6市町の34カ寺で構成される。奈良時代に創建されたと伝わる同寺は、第三十三番礼所に認定されている。

 法要には中山寺を含む12カ寺の住職が参加。厳かな雰囲気の中、同寺の住職らが観音経を読み上げ鐃鉢(にょうはち)や鈴の音を本堂に響かせた。参拝者は数珠を手に読経したり、堂内に安置された像高約80センチの仏像に手を合わせたりしたりして見守った。

 住職は「若狭地域には貴重な文化財が数多くある。町内外の多くの人に知ってもらえるよう今後も霊場を盛り上げていきたい」と話していた。

 仏像は25日まで公開している。午前9時~午後4時。拝観料は500円。参拝者は仏像の記念絵はがきがもらえる。問い合わせは同寺=電話0770(72)0753。

(※福井新聞社提供。無断転載を禁止します。記事に関するお問い合わせは福井新聞社へ。)