整備が進む「otta」=20日、敦賀市鉄輪町1丁目

 2024年春の北陸新幹線敦賀開業に向け、福井県敦賀市が官民連携で整備しているJR敦賀駅西地区エリア「TSURUGA POLT SQUARE 『otta(オッタ)』」について市は6月20日、9月1日に供用開始すると明らかにした。飲食棟や複合棟に入る7店舗も紹介され、交流とにぎわいを生み出す新拠点の船出が迫ってきた。

 市会新幹線対策特別委で理事者が説明した。8月30日に完成式典や内覧会が行われる。

 同エリアの整備は青山財産ネットワークス(本社東京)などで構成する合同会社敦賀駅西口PJが、立体駐車場に隣接するAゾーン(約4300平方メートル)と、市道を挟んだBゾーン(約3600平方メートル)の市有地で進めている。

 Aゾーンでは「本屋でも図書館でもない」知育・啓発施設「TSURUGA BOOKS&COMMONS ちえなみき」などが入る複合棟と、小型飲食店舗を長屋風に集めた飲食棟を建設中。両施設の間には「駅西広場公園」があり、ウッドマウンテンの設置作業などが行われている。

 複合棟では小浜市の「若狭小浜丸海 敦賀駅前店(水産物)」と福井市の「かゞみや敦賀駅前店(お土産贈答品)」、地元の「BAKERYS+敦賀駅前店(パン)」が準備を進める。飲食棟には「店舗名未定(ソフトクリーム、飲料)」「丼屋 荘兵衛(海鮮丼)」「サカナノバーガー(フィッシュバーガー)」「魚とごはん ますよね(海鮮丼、定食、一品料理)」の市内4店が入る予定。

 Bゾーンでは、9階建ての「ホテルグランビナリオTSURUGA」の完成が迫り、嶺南初進出となる大手コーヒーチェーン「スターバックスコーヒージャパン」の店舗外観ができつつある。

 渕上隆信市長は「オッタ全体で市民や観光客、ビジネスで来訪した人たちが集まってにぎやかになれば。ほかにはない施設の『ちえなみき』を中心に、さまざまな可能性があり、市民の皆さん、特に若い子育て世代に喜んでもらえたらうれしい」と話している。

 同エリア整備は2021年4月にホテル棟から順次着工した。6月20日現在のエリア全体の進捗(しんちょく)率は事業費ベースで約90%。

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