展示されているミュシャのリトグラフ=7日、小浜市立図書館

 小浜市出身の歌人、山川登美子(1879~1909年)と、19世紀末にパリで活躍したチェコ出身の画家アルフォンス・ミュシャ(1860~1939年)の接点に焦点を当てた文化展が7日、同市立図書館で始まった。10日まで。

 文化展は毎年1回、市郷土史研究会が開いている。今回は「山川登美子とその時代」というテーマで展示している。

 ミュシャは国際的な美術運動であるアールヌーボーの時代を代表する画家。

 会場では登美子が作品を寄せた雑誌「明星」の復刻版を展示し、ミュシャから強い影響を受けたことを紹介している。ミュシャの作品5点、作品を掲載した雑誌と明星の挿絵と見比べると、ほぼ同じ絵ということが分かる。

 当時はミュシャらを紹介したパリ万博が開催中。洋画家浅井忠が万博の様子を伝える文章を明星に掲載していることから、浅井を通じて明星の挿絵画家がミュシャの作品を知ったのではないかと推測。登美子らの詩歌集「恋衣」の表紙絵も影響を受けているという。

 明星はミュシャの影響を受けて女性の裸体画を掲載し、一時発禁処分を受けた。そのことが登美子に悪影響をもたらすと周囲が心配したのか、同時期に縁談が持ち上がり、とんとん拍子に結婚につながったのでは、とする仮説も紹介している。
 

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