敦賀まつりで市街地を巡行する山車についてまとめた冊子=敦賀市みなとつるが山車会館

 「つるがの山車(やま)保存会」はこのほど、福井県敦賀まつりで市街地を巡行する山車についてまとめた冊子を発行した。歴史や現在巡行している山車の特徴などを紹介。同会の担当者は「後世に山車を伝えていくのにぴったりの一冊」と太鼓判を押している。

 敦賀まつりで巡行する山車は等身大の武者人形に実物の甲冑(かっちゅう)を着け、六つの車輪で進むのが特徴。多くの人に山車について理解を深めてもらおうと、同会が昨年夏ごろから製作を進めていた。A4判、フルカラー32ページ。写真を多用し分かりやすくまとめている。

 冊子では、江戸時代には多いときで約50基が引き出されるほど盛大だったと解説。明治時代も最大12基が出ていたが、1945年の敦賀空襲で多くが焼失したとしている。

 唐仁橋(とうじんばし)山車など焼け残った3基が市指定文化財に指定されており、現在は復元した3基と合わせ6基で巡行していると説明。唐仁橋山車は江戸期からの形態が良く維持されていて、1994年に復元された東町山車は胴幕や馬具、人形の衣装などが大切に保管されていたため、往時に近い状態になったなどと解説している。

 200部発行し、県内の図書館や市内の小中学校、公民館などに寄贈した。敦賀まつりは新型コロナウイルス感染拡大の影響で、昨年まで2年連続で中止となった。同会メンバーで、市みなとつるが山車会館の館長は「絶対に途絶えさせてはならない文化。冊子を通して山車に愛着を深めてほしい」と期待していた。

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