鯖街道をサイクリングで楽しむルートを紹介するマップ=11日、小浜市役所

 日本遺産の鯖街道をサイクリングで楽しんでもらおうと、福井県小浜市・若狭町日本遺産活用推進協議会がモデルルートを紹介したマップを発行した。1時間以内で気軽に回れる初級者向けから、“走破”を目指し鯖街道をたどる上級者向けまで全7コースを掲載。各コースの名所やグルメのほか、歴史的な建物を活用した宿などもまとめている。

 「湊町めぐりコース」は、所要時間が最短の40分。小浜駅を発着点に、国の重要伝統的建造物群保存地区「小浜西組」や、海沿いの住宅街に化粧地蔵が並ぶ西津地区周辺を走り、鯖街道起点の歴史や生活を感じる初級者向けコースとなっている。

 鯖街道のメインルートをたどる「若狭街道コース」は、鯖街道ミュージアム(小浜市)を目指して京都市から77キロを走る上級者向け。熊川宿(若狭町)や、「針畑越え」ルートとの分岐点となる小浜市遠敷の町並みを通り、鯖街道の面影を存分に楽しむことができる。

 ほかにも、寺社巡りを中心に据えたコースや三方五湖を1周するコースなど、それぞれ異なる楽しみ方が設定されている。

 マップはA2サイズの両面刷りで、手のひらサイズに折りたためる。各ルート紹介のQRコードを読み取ると、スマートフォンで道順の詳細を確認できる。裏面は地図になっており、走行上注意が必要なポイントや傾斜のきつさ、道中のトイレやキャンプ場などを記している。

 5千部発行。小浜市役所や両市町の観光案内所、道の駅などに置いている。同市役所の担当者は「鯖街道の歴史に思いをはせながら楽しんでほしい」と話している。

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