気比神宮と6寺の紋をかたどった和菓子「角鹿恋し」=敦賀市神楽町1丁目

 福井県敦賀市最大の観光地である気比神宮と、気比神宮寺ゆかりの寺の紋が入った和菓子「角鹿(かくろく)恋し」を、市内の老舗洋菓子・和菓子店「小堀日之出堂」(神楽町1丁目)が新たに開発した。5月14日に発売する。店主は「観光客に喜ばれ、市民が誇れるお土産になれば」と話している。

 創業120年余りの老舗4代目店主の小堀さんが2024年春の北陸新幹線敦賀開業を控え、「敦賀の観光を盛り上げていくために」と新たな和菓子の開発を計画。

 20年秋に発足した日本最古の神宮寺「気比神宮寺」を起源とする市内六つの寺を中心としたまちづくり団体「角鹿(かくろく)会」のメンバーでもあり、気比神宮と本勝寺(元町)、本妙寺(同)、妙顕寺(同)、永賞寺(栄新町)、金前(こんぜん)寺(金ケ崎町)、善妙寺(神楽町1丁目)の紋の入った和菓子とした。

 紋を入れるための菓子木型は香川県の現代の名工、市原さんに依頼。口どけのいいミルクあんを、黄身あんでくるみ、木型で抜いて焼き上げる。商品名は「芭蕉のようにまち歩きしてほしい」との願いを込めて、俳聖・松尾芭蕉が「奥の細道」の旅で、敦賀を訪れた際に詠んだ「ふるき名の角鹿や恋し秋の月」からとった。

 小堀さんは「お菓子は人の手から手に渡っていくもので、その時々に敦賀の話をしてもらえたら。角鹿会の存在や、食を含めた敦賀の魅力の発信につながればうれしい」と話している。

 1個150円(税別)。市内などにある直営店で取り扱う。問い合わせは小堀菓舗=電話0770(21)0141。

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