• 日本や世界の多彩な弁当箱が並ぶ企画展=13日、小浜市食文化館
  • 飯ごうのような形の腰弁当=13日、小浜市食文化館
  • 漆塗りで蒔絵が美しい弁当箱=13日、小浜市食文化館
  • コンパクトでかわいらしい行楽弁当=13日、小浜市食文化館
  • 漁に使うびくのような形のタイの弁当箱=13日、小浜市食文化館
  • 浮具の代わりにもなる漁師の弁当箱=13日、小浜市食文化館
  • マレーシアの弁当箱(左)と中国の弁当箱=13日、小浜市食文化館
  • 景徳鎮のつぼの破片を利用して作った中国の弁当箱=13日、小浜市食文化館
  • 漆塗りでおしゃれなデザインの陣中弁当(手前)など、職人の技と遊び心が光る弁当箱が並ぶ=13日、小浜市食文化館
日本や世界の多彩な弁当箱が並ぶ企画展=13日、小浜市食文化館

 国内外の弁当箱や弁当にまつわる食文化、歴史を紹介した企画展「弁当の世界」が、福井県小浜市食文化館で開かれている。弁当文化が花開いた江戸時代の逸品から現代のものまで弁当箱約60点を含む資料約100点を展示。職人の技を生かしたデザイン、弁当の起源などさまざまな豆知識が身につく“おいしい”内容となっている。入場無料。

 市の御食国(みけつくに)大使で、長年食文化館に食品レプリカを提供してきた伝承料理研究家の奥村彪生(あやお)さん=奈良県=が昨年12月、多くの人に見てもらいたいと貴重な弁当箱35点を同館に寄贈。これをきっかけに展示を企画した。

 日本では奈良時代に器にご飯を詰めて販売されていたと解説。弁当という言葉は中国の「便当」が起源で、安土桃山時代の宣教師の資料には「Bento」の文字が登場したと紹介している。

 奥村さんが寄贈した弁当箱は江戸時代のものが中心。漆塗りで蒔絵(まきえ)を施した豪華な2段のお重をはじめ、バウムクーヘンのような形で黄色、赤、黒の弁当箱に3分割できる陣中弁当など、形に工夫が施され、弁当文化が発展していたことがうかがえる。

 武士が腰から下げて使った「腰弁当」は、腰にぴったり合うように飯ごうのように湾曲したデザインで、お酒も入れることができた。華やかな重箱には刺し身のレプリカが盛り付けられているのが特徴的。当時弁当では刺し身が一番のごちそうで、職人を同行させて作らせたという。浮具代わりになった小浜の漁師の弁当箱、植物の皮で編んだタイ、マレーシア、ブータンの弁当箱もある。

 学芸員の一矢典子さんは「どれも非常に丁寧に作られ、遊び心や日本ならではの心遣いが感じられる。コロナ禍でなかなか旅行できないが、展示を通じて行楽気分を味わってほしい」と話している。展示は来年8月2日まで。午前9時~午後6時開館で水曜休館。問い合わせは同館=電話0770(53)1000。

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