• 春まき分の収穫が始まった杉箸アカカンバ=8日、敦賀市杉箸
  • アカカンバの茎や実を粉末にした加工品
  • 水で洗うと赤色が際立った
  • 実を割ると赤いさしが入っている
春まき分の収穫が始まった杉箸アカカンバ=8日、敦賀市杉箸

 福井県敦賀市杉箸で150年以上栽培が続く伝統野菜「杉箸アカカンバ」の「春まき」分の収穫が8日、始まった。今年は生産組合がPRに力を入れており、新たな加工品を開発したほか、収穫の中心となる「秋まき」分から一般向けの農業体験を計画している。味の良さや育てる楽しさを知ってもらい、ファンを増やしたい考えだ。

 杉箸アカカンバは、赤カブの一種で、甘味とほろ苦さが特長。見た目は濃い赤色で、割ると白い実に鮮やかな赤いさしが入っている。漬物やサラダ、ポトフに入れてもおいしいという。

 地元農家7人でつくる生産組合が栽培しており、8日は代表の山口一夫さん(73)が4アールの畑で収穫に臨んだ。3月末に種をまいた春まき分は約600キロの収穫を見込み、都内のデパートや同市砂流の市農産物直売所「ふるさと夢市場」などに出荷する予定だ。

 ただ、これまで販売会や加工品の開発に取り組んできたが、山口さんは「まだそんなに知られていない」とPR不足を感じてきた。そこで、興味を持つ人を増やそうと、今ある生産組合の漬物などに加え、乾燥した実と茎を粉末にした新たな加工品を開発した。赤色と緑色の着色料として料理や飲み物に混ぜて使うもので、若い世代の関心を引きたいという。今夏に販売を始め、健康志向の個人や事業者に販売する考えだ。

 さらに、7月末まで募る農業体験では間引きや収穫に取り組める機会を提供する。参加費1万円で、5千円相当の加工品詰め合わせや最低50個の収穫した実をもらえる。食事会も予定し参加者と生産者が交流を深められる。県内在住の家族連れや農業に関心がある人ら10組を想定しているという。

 今後も魅力の発信に力を入れたいという山口さんは「もっとアカカンバを知ってほしい。体験から実際に育てる人が増えるといいな」と期待を込めた。

 加工品や体験の問い合わせは山口さん=電話090(8266)1048。

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