鵜の瀬に向かって練り歩くたいまつ行列=2020年3月2日、小浜市忠野

 毎年3月に福井県小浜市神宮寺の若狭神宮寺などで営まれる伝統行事「お水送り」が、新型コロナウイルス感染拡大を受け、一般の見学と、たいまつ行列参加を中止する方向で検討していることが3日分かった。地元住民、関係者だけで実施するという。

 お水送りは毎年3月2日、若狭から奈良の東大寺二月堂へ「御香水(おこうずい)」を送る神事。神宮寺で法要が営まれた後に護摩壇の火がたいまつに移され、「送水神事」が行われる約1・8キロ上流の鵜(う)の瀬(せ)まで、たいまつ行列が御香水を守りながら練り歩く。多いときは僧侶らを含め約3千人の行列になる。

 昨年は新型コロナの影響で、シャトルバスの運行、物販販売を中止した。現在も全国で感染拡大が収まっておらず、大勢の参加によるクラスターの発生を懸念したとみられる。

 例年は神宮寺での大護摩法要、たいまつ行列、送水神事は見学できるが、今年は断り、夕方からは観光客が入れないように一部通行止めにすることを検討している。たいまつの販売も中止し、一般参加を見送る方針。お水送りの準備に携わる保存会によると、一般参加の中止は、近年はないという。

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