• 地蔵にふんし、区内を走る児童ら=6日、敦賀市赤崎
  • お供えを持ち、大日堂へ向かう児童ら=6日、敦賀市赤崎
  • わらを松の木に投げつける児童=6日、敦賀市赤崎
  • 力めしをほおばる児童=6日、敦賀市赤崎区民センター
  • 「つと」に「しとぎ」を塗る児童=6日、敦賀市赤崎区民センター
  • すりつぶした米とお神酒で「しとぎ」をつくる児童=6日、敦賀市赤崎区民センター
地蔵にふんし、区内を走る児童ら=6日、敦賀市赤崎

 福井県敦賀市赤崎区で室町時代から続くとされる伝統の奇祭「山の神講(かんこ)」が6日、行われた。上半身裸の男児4人が、冬の寒風に負けじと元気に区内を駆け抜け、山の神にお供え物を届けた。

 山の神講は、妖怪ヌエが昔、集落の田畑を荒らし村人が神仏に祈とうして退治した伝説に由来する。区内の男児が〝使者〟となり、当番宅の「講宿(こうやど)」から山際の大日如来を祭る大日堂まで走り、お供え物を届ける習わしとなっている。

 新築や改築した家を講宿とするが該当がなく、大将役の男児ら4人が区民センターに集まった。すりつぶした米とお神酒を混ぜたお供え物「しとぎ」を作り、「力めし」と呼ぶおにぎりで腹ごしらえ。森野君は腰にしめ縄を巻いて「しとぎ」を持ち、他の3人はわらを編んだ「つと」を持って出発した。

 男児たちは「やーまのかんこのまーつりやい」「そーりゃ、なーんのまーつりやい」と声を張り上げ、500メートル以上離れた大日堂まで駆け上がった。

 大日堂前では「大将!」「1番!」「2番!」と叫び、しめ縄や、つとを松の根元に投げた。お堂に入り、お供えと参拝を済ませると、ヌエにいたずらされないようにするため「しとぎ」を顔や体に塗り、地蔵に変装して帰路に就いた。

 沿道では大勢の区民が「頑張れ」と声援を送ったり、拍手したりして使者の力走を見守っていた。森野君は「初めて大将をやり、ふんどし姿は少し恥ずかしかったけれど、みんなで最後まで走りきることができた。赤崎の伝統文化を受け継ぐことができてよかった」と話していた。

(※福井新聞社提供。無断転載を禁止します。記事に関するお問い合わせは福井新聞社へ。)