• アマモの種を塗り込んだマットを沈めていく「海のゆりかごを育む会」のメンバー=29日、小浜市若狭沖
  • アマモの種を塗り込んだマットを沈めていく「海のゆりかごを育む会」のメンバー=29日、小浜市若狭沖
  • マットにアマモの種を混ぜ込んだ泥を塗り込む参加者=29日、小浜市仏谷
  • アマモの種を塗り込んだマットを20枚ずつ結びつけていく参加者=29日、小浜市仏谷
  • 米粒大のアマモの種=29日、小浜市仏谷
アマモの種を塗り込んだマットを沈めていく「海のゆりかごを育む会」のメンバー=29日、小浜市若狭沖

 福井県小浜市の漁業者らでつくる「海のゆりかごを育む会」が、海水を浄化し生き物の生息場所にもなる海草アマモの群落「アマモ場」の再生に取り組み、8年目を迎えた。小浜湾の一部では、わずかながらアマモの自生が確認されるようになり、活動が少しずつ実を結びつつある。29日は同市仏谷などで、本年度の種まきに汗を流した。

 同会は市内の漁業者、一般社団法人「うみから」などで構成。水産庁の「水産多面的機能発揮対策事業」の補助を受けてアマモの種を小浜湾内にまき、生育状況を確認してきた。毎年夏の高水温で枯れることが多かったが、ここ数年は同市若狭沖合でアマモが自生するようになった。

 仏谷漁家組合長の川端嘉幸さん(67)によると、約40年前までは船のスクリューに絡みつくぐらいアマモが生い茂っていた。開発や温暖化などの影響を受けアマモの数が減り、それに合わせ水質が悪化し、カキの養殖にも影響が出るようになったという。小浜湾での自生を受け「少しずつ水質が良くなっているのだろう。希望を持って活動を続けたい」と話す。

 この日は漁業者やうみからのメンバー、県立大生の計13人が参加。約50センチ四方の専用マット80枚に、米粒大のアマモの種を混ぜ込んだ泥を塗り込んだ。続いてひもで20枚ずつ結びつけ、船で海上に出て、同市若狭の沖合20メートルほどの浅い海4カ所にマットを敷設した。

 同会事務局長の西野ひかるさん(59)は「若狭沖への定着は小さな一歩だが、明るい兆し。次世代に海を受け継ぐためにも、意義は大きい」と一定の手応えを感じている。今後はマット形式とは別の種まき方法も検討していく。

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