海風を受け熟成したサバのへしこを樽から取り出す女将たち=21日、美浜町丹生(中野克規撮影)

 福井県若狭地方の特産品、へしこの樽(たる)上げが始まった。民宿の女将4人で運営する美浜町丹生の「丹生酵房へしこ丸」では21日、1年間漬け込んだサバのへしこを樽から取り出し、袋詰め作業に精を出した。

 江戸期から食べられているというへしこは、サバなどの魚を塩漬けし、米ぬかに漬けて1年ほど熟成させる発酵食品。うま味が凝縮したへしこは焼いて食べるほか、刺し身、お茶漬けなどでもおいしいという。

 海沿いの船小屋を使って製造しているへしこ丸では、10月から来年4月にかけて約3500匹を樽上げする。この日は約300匹を樽から取り出し、腹にたっぷりぬかを詰め込んだ後、手際よく販売用の真空パックに入れていた。代表の新谷富子さん(72)は「今年も最高の仕上がり。べっ甲のような良い色で、身がしっかり締まっている」と太鼓判を押した。

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