• 築230年の古民家と、地域活性化の拠点にしようと移築、改修を計画する住民有志=おおい町石山
  • 古民家内部では、高いかやぶきの屋根を見上げることができる=おおい町石山
築230年の古民家と、地域活性化の拠点にしようと移築、改修を計画する住民有志=おおい町石山

 福井県のおおい町石山にある築230年の古民家を町内の別の場所に移築し、地域活性化の拠点として改修するプロジェクトが進められている。住民有志がチームを結成。「人が集まり、つながり合う拠点にしたい」と、カフェや工芸品販売場にし、2022年春オープンを目指している。プロジェクトを広く知ってもらおうと19、20日に見学会や歴史講座などの公開イベントを開く。

 古民家は佐分利地区にあり、建築面積65坪(約215平方メートル)の木造平屋建てで内部はかやぶき。町誌によると天明年間(1781~89年)に建築。元々は近くにあった石山城城主、武藤氏の家老の家屋で、明治時代には、政府高官だった西郷隆盛の弟が宿泊した。

 持ち主から解体を依頼された建築業岸崎圭薫(よしゆき)さん(42)=同町万願寺=は、古民家を訪れ、立派さにびっくり。「とにかく部材が大きい。見事なクリの木の大黒柱と小黒柱。これだけ太いはりも珍しい。これが230年前に造られたなんて」。武藤氏ゆかりの歴史も知り、解体するのはもったいないと考えた。

 仲間内で人が集える拠点がほしいと話していたこともあり、有志6人で昨秋、プロジェクトチーム「グッドモーニング」を結成した。計画名は「SABURI230」。場所が分かりにくく駐車場がないため、町内の別の場所に移して地場野菜を扱うカフェに改修し、まちづくりの拠点とする。地域の作家の工芸品販売や四季に応じた催し、地元の歴史発信にも活用。移築先を探し、今秋に解体する。

 19、20日の午前10時から午後4時まで、古民家を公開する。両日とも午前11時と午後2時に、歴史講演会と古民家鑑定士による見学会を開く。「何か面白いことを発信できる場所にしたい」と岸崎さん。チーム名にちなみ「カフェでモーニングを食べながら、仲間と語らいたい」と夢を膨らませている。

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