クジラの死骸の皮膚などを記録する国立科学博物館の研究員ら=1日、美浜町竹波(美浜町提供)

 福井県美浜町菅浜の海岸に漂着したクジラの死骸について、福井県立恐竜博物館などは2日、ナガスクジラだと断定した。同館などによると、ナガスクジラの県内漂着は、正確な記録が残る1900年以降初めて。

 死骸は5月21日、地元漁師が漂流しているのを発見。県立恐竜博物館や国立科学博物館、越前松島水族館など9団体の約30人が今月1日から、漂着場所近くの同町竹波の砂浜で検体を行った。

 クジラは成体のオスで、体長18・5メートル、重さ推定20トン。体長や表皮の色からナガスクジラと断定した。国立科学博物館のデータベースによると、1900年以降漂着したクジラは全国で9689頭。そのうちナガスクジラは49頭で、日本海側では新潟や石川など6県で18頭しか確認されていない。

 県立恐竜博物館などによると、ナガスクジラは外洋性だが、沿岸部に寄ることもあるという。

 死骸は、内臓の形状などを記録した後に解体して砂中に埋めた。今後1年かけて白骨化させ、骨は県立恐竜博物館で研究や展示に活用する。同館研究員は「よく分かっていない生息域や生態を解く鍵になる」と話している。

(※福井新聞社提供。無断転載を禁止します。記事に関するお問い合わせは福井新聞社へ。)