• 地元を盛り上げようとキッチンカーの営業を始めた坂本さん(左)ら=敦賀市白木
  • 地元を盛り上げようとキッチンカーの営業を始めた坂本さん(左)ら=敦賀市白木
  • キッチンカー「calme(カルム)」=敦賀市白木
地元を盛り上げようとキッチンカーの営業を始めた坂本さん(左)ら=敦賀市白木

 高速増殖原型炉もんじゅの廃炉などで沈みがちな福井県敦賀市白木を盛り上げようと、地元の女性3人が区内でキッチンカーの営業を始めた。敦賀半島を東西に横断する道路に面した場所で、手軽なカフェメニューを提供している。「手作りの味を届けたい」と意気込んでいる。

 坂本悦子さん(61)、橋本ふじ子さん(61)、畠ひとみさん(65)の3人。いずれも調理師免許を持っており、仕事や子育てが一段落した後に地元で何か新しいことを始めたいと数年前から考えていた。

 原子力災害制圧道路として県が竹波立石縄間線の白木-浦底間を整備し通行量の増加が見込まれることから、道路沿いでのキッチンカーの営業を区内で提案した。区民が出資する株式会社白木の業務の一環として、昨夏から本格的に準備を進めた。白木―浦底間が開通した3月20日に営業を始めた。

 店名の「calme(カルム)」は、フランス語で「穏やか」を意味する。坂本さんは「白木に来る人を穏やかに迎えたいという気持ちを込めた」と話す。

 一押しの米粉クレープ「しとぎロール」は、地元の風習にちなんで名付けた。しとぎは、米粉を水で溶いて丸めたものを指し、神事の供え物などに使われる。白木ではかつて、区民の病気の回復などを願い子どもたちが神社に「お百度参り」をする際に供え、余った米粉を甘く味付けして焼き、手伝った子どもたちに振る舞ったという。

 しとぎロールは、鶏肉、厚切りベーコン、ツナ、あんとわらび餅、フルーツの5種類。日替わりのランチボックス(予約制)やパフェ、たい焼き、コーヒー、ミルクティー、ジュースなども提供している。

 坂本さんは「今は原子力に暗い印象を持たれており、特に白木はもんじゅのイメージが強い。敦賀に住んでいても白木に来たことがない人は多く、道路が便利になったことを機に、もんじゅだけの場所じゃないとアピールしたい」と強調する。

 カルムの営業は日、月、水、金曜の午前10時~午後3時。

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