• 「オバマブルーを再現したい」と話す竹田恵子さん。若狭かきの殻、サバの骨、沿岸の砂を材料に使う=小浜市福谷のガラス工房「KEiS庵」
  • 若狭かきの殻(左上)、サバの骨(中央上)、沿岸の砂(右上)を配合させた小浜ガラス。緑がかった青(中央手前)やくすんだ緑(右手前)、黒っぽい緑(手前左)に仕上がった=小浜市福谷
  • 「オバマブルーをガラスに再現したい」と話す竹田恵子さん=小浜市福谷のガラス工房「KEiS庵」
  • 緑がかった青に仕上がったガラスを持つ竹田さん。若狭かきの殻、サバの骨、市内の砂が原料=小浜市福谷のガラス工房「KEiS庵」
「オバマブルーを再現したい」と話す竹田恵子さん。若狭かきの殻、サバの骨、沿岸の砂を材料に使う=小浜市福谷のガラス工房「KEiS庵」

 小浜市福谷に工房を構えるガラス工芸作家、竹田恵子さん(48)が、小浜産の原料にこだわったガラスの開発に取り組んでいる。主成分は市内沿岸の砂、若狭かきの貝殻、小浜よっぱらいサバの骨。「小浜湾ならではの緑がかった青、〝オバマブルー〟をガラスで表現し、地元PRに貢献できれば」と、最適の配合を見つけようと実験を繰り返している。

 工房に近い甲ケ崎区では、小浜湾で育てた若狭かきが名産品。生産者が殻の廃棄に苦労していることを知って「ガラスの原料として再利用できるのでは」と思い、「小浜ガラス」造りを昨秋に始めた。

 ガラスの主な成分は砂の一種「珪砂(けいしゃ)」、石灰、炭酸ナトリウム。そのうち7割を占める珪砂の原料には小浜湾沿岸の砂を、県から許可を得て採取。1割を占める石灰には、かき殻と、小浜よっぱらいサバの骨を利用することにした。

 市内の民宿から刺し身に使ったサバの骨の提供を受け、悪臭が出ないよう残った肉を取り除き加熱。かき殻も自分で砕き同じく加熱させるなど、手間を掛けて原料を準備。福井市の県工業技術センターに足しげく通い焼成実験に取り組んでいる。

 普段、修業した沖縄の海の色を再現したスカイブルーの器を作っている竹田さん。これまでに十数種類の配合を試してみたところ、一部は透き通って輝く緑色に仕上がり「小浜湾、若狭湾をイメージしたガラスが作れる」と手応えを得た。

 ゆくゆくは、よっぱらいサバや若狭かきを盛り付ける器や若狭塗箸の箸置き、地酒のぐいのみとして小浜ガラスが活用されればと夢を描く。「小浜の食を味わいつつ、器の素材のストーリーも楽しめるガラス。ガラスを通じて、よっぱらいサバなどの小浜の名産を市民、観光客に発信したい」と熱く語る。

 新たな工芸品開発に取り組む若狭地域の職人グループ「若狭の空と海とものづくり」とのコラボレーションも構想中。年内には最適な配分を見つけ、試作品を完成させたいと考えている。

(※福井新聞社提供。無断転載を禁止します。)