夷子神役、大黒神役の男性2人や大勢の見物客が見守る中、懸命に大綱を引く参加者=19日、敦賀市相生町(東村淳悟撮影)

 1年の豊漁と豊作を占う国指定重要無形民俗文化財「夷子(えびす)大黒綱引き」が19日、福井県敦賀市相生町の旧西町通りで行われた。大勢の見物客が見守る中、大黒方が勝ち、今年は「豊作」と出た。

 旧西町に400年以上前から伝わる敦賀の冬の風物詩。東の夷子方が勝てば豊漁、西の大黒方が勝てば豊作になるとされている。

 今年は夷子神役を仏具店経営の橋本利幸さん(71)=相生町、大黒神役を会社員の池田裕太郎さん(59)=莇生野=が務めた。「夷子勝った、大黒勝った、エンヤ、エンヤ」と威勢のよい掛け声が響く中、2人が通りを練り歩いた。お立ち台に到着すると、軒下につり下げられていた大綱が投げ下ろされ、綱引き開始。漁業、農業関係者をはじめ見物客も加わり、力いっぱい引き合った。

 伝承協議会の木下章会長(75)は「綱引き本番はもちろん、準備段階から市民に広く参加してもらった。国指定の伝統ある文化財なので、(限られた地域の伝統行事でなく)全市的な文化財として認識してもらえるよう、今後も取り組んでいきたい」と話していた。

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