たたき網漁で魚を追い込む漁師=3日、若狭町の三方湖(長島昌徳撮影)

 福井県若狭町の三方湖で12月3日、江戸時代から続くとされる伝統漁法「たたき網漁」が始まった。漁師が青竹で湖面を打ち付けると水しぶきが上がり、冬の訪れを感じさせる湖に「バシン」という音が響き渡った。

 たたき網漁は水温が低下し動きが鈍った魚を驚かせ、刺し網に追い込む漁法。例年12月から翌年3月末まで行われる。

 鳥浜漁協の漁師8人が7隻に分乗し出漁。長さ3~4メートルの竹を振り下ろして音を立て、全長約160メートルにわたって仕掛けた網に追い込んでいった。

 約80センチのコイや50センチほどのフナが次々と網にかかった。組合長は「三方湖で取れた魚は臭みがなくおいしい。多くの人に味わってほしい」と話していた。

 コイやフナは町内の料理店で刺し身や煮付けにして提供される。問い合わせは同漁協=電話0770(45)0005。

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