• 順調に育ち収穫されたジネンジョ=15日、おおい町名田庄井上
  • 粘り強さが特長の特産ジネンジョ=15日、おおい町名田庄久坂のあきない館
  • 立派に育ち収穫されたジネンジョ=15日、おおい町名田庄井上
順調に育ち収穫されたジネンジョ=15日、おおい町名田庄井上

 強い粘りと高い糖度が特長の福井県おおい町特産ジネンジョの初掘りが15日、同町名田庄井上の畑であった。長さ1メートル超のジネンジョが次々に掘り出され、生産者は「どれも大きい」と例年以上の収穫に顔がほころんでいた。20日に同町で開かれる「じねんじょ祭り」で即売される。

 1982年に特産化を目指し栽培を始めた。寒暖差が大きいことや、赤土の土質がジネンジョ栽培に適し、強い粘りと糖度を育むという。地元の31人でつくる名田庄自然薯(じねんじょ)生産組合が計約20アールの畑に種芋約1万本を定植した。

 初掘りは組合員約15人で作業を行った。深さ約50センチの土中から専用のパイプをくわで掘り当て、中からジネンジョを次々に取り出していった。この日は65本を収穫、長いものでは130センチあり組合員からは「今年はええのが出る」と幸先のいいスタートを喜んでいた。奥幸治郎組合長(71)は「台風などの被害もなく天候にも恵まれ順調に育った。冬に入ると雪の中でさらに甘みが増しおいしくなる」と品質に期待していた。

 収穫は来年1月いっぱいまで続き、収穫量は例年並みの約5トンを見込む。生のままとろろにして食べると、風味が楽しめるという。

 収穫されたジネンジョ約1トンが即売される「じねんじょ祭り」は20日午前9時~午後3時、同町名田庄久坂の「あきない館」前で開かれる。第三セクター名田庄商会でも販売し、注文にも応じている。問い合わせは同商会=電話0770(67)2272。

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