• 収穫した杜仲の葉を乾燥させる作業員=高浜町中山
  • 収穫した杜仲の葉を天日干しする従業員=15日、高浜町中山
  • 高さ2、3メートルに成長した杜仲の木から枝を切り落とす森田さん=15日、高浜町中山
  • 高さ2、3メートルに成長した杜仲の木から枝を切り落とす森田さん=15日、高浜町中山
収穫した杜仲の葉を乾燥させる作業員=高浜町中山

 健康茶として知られる福井県大飯郡高浜町の特産品「杜仲茶(とちゅうちゃ)」の葉の収穫が追い込みの時期を迎えている。深緑色の大きな葉が風に揺れ、周囲に独特の香りを漂わせている。収穫は10月まで続き、昨年の1・5倍の約3トンを見込んでいる。

 杜仲は中国原産の落葉高木。血圧降下や肝機能向上などの効能があるとされる。同町では40年ほど前から地元の生産組合が無農薬栽培してきたが、組合員の高齢化に伴い2019年に建築業者「山惣ホーム」(同町中山)が栽培を引き継いだ。現在は、町内12カ所の畑で約7千本を育てている。

 15日は、同社に隣接する畑で従業員2人が収穫作業を行った。高さ2、3メートルに成長した木から枝をはさみやのこぎりで切り取り、枝に沿って複数の葉を引っ張り袋に集めた。今年は長さ20センチほどの大きな葉が多く、同社農業事業部の部長は「適度な雨と日照時間が長く例年より成長が早かった。葉に厚みがあり栄養もたっぷり」と笑顔を見せる。

 収穫した葉は乾燥棟に運び、日光が差し込む50度近い室内で数日かけて乾燥させ、2回に分けて焙煎(し、青臭さを取り除き甘みを引き出していく。部長は「臭みもほとんどなく、初めての人でも飲みやすい。ぜひ味わってみてほしい」とPRしている。

 ティーパックは3グラム30パック入りで670円。同社ホームページ、町内のスーパーや道の駅などで販売している。問い合わせは同社=電話0770(72)5677。

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