3年ぶりに出し物が巡行した福井県指定無形民俗文化財の「放生祭」は9月18日、小浜市中心部で最終日を迎えた。3区の出し物が競演した同市まちの駅・旭座前では、力強い太鼓やかね、優雅な笛が披露され、会場の熱気は最高潮に。出し物を囲んだ大勢の見物客から拍手がわき起こった。
放生祭は同市男山の八幡神社の例大祭。小浜地区にある24区が半数ずつ隔年で出演するが、新型コロナウイルスの影響で今年は山車の清滝、酒井区と大太鼓の大宮区の3区のみ巡行。18日も地区内に点在する本陣を回った。
市まちの駅・旭座前では3区それぞれ出し物を披露。午後1時45分ごろから放生祭名物の「たたき合い」が始まり、3区が掛け声を上げながら、速いテンポで競うように太鼓を打ち鳴らした。観客はカメラを構えながらくぎ付けになり、5分ほどの“熱闘”が終わると大きな拍手が送られた。
清滝区の2人の児童は「たくさん人がいて、緊張したけどテンションが上がった。また絶対参加したい」と充実の表情だった。
3区は集結後も再び本陣を巡り、夕方まで太鼓や笛の音を響かせた。山車で唯一踊りを披露する飛鳥区は、巡行には参加しなかったが、午後5時ごろに区内で披露した。
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