大地や空中の悪を鎮める「破魔弓の鳴弦ノ儀」=1日、おおい町名田庄納田終の土御門殿天社宮

 陰陽道の伝統行事「名越祓い・八朔祈祷祭」が8月1日、福井県大飯郡おおい町名田庄納田終の土御門殿天社宮で営まれた。弓の弦を鳴らしたり、布を裂いたりして魔をはらう儀式が厳かに行われ、五穀豊穣や疫病退散を祈った。

 1年の折り返しに心身を清める夏のおはらいとして、陰陽道を受け継ぐ天社土御門神道本庁が毎年8月1日に行っている。この日は約50人が参列した。

 藤田庁長ら神職が、青龍、白虎、朱雀、玄武と書かれた青、白、赤、黒色の鳥居に四方を囲まれた石組みの舞台「天壇」の上で神事を進めた。神職2人が黄、白色の布を手で持ち「えいっ」と声を上げ引き裂く「八つ裂行儀」や、参列者に人型の紙を配り体に当ててもらう「人形祓い行儀」で汚れをはらった。

 土御門史跡保存会による「破魔弓の鳴弦ノ儀」の奉納では、「おー」と掛け声を上げて空と地面に向かって弦を引き、びいんと音を立てて天と地の悪を鎮めた。最後に藤田庁長や参列者が玉串をささげ、茅の輪くぐりも行われた。

 藤田庁長は「相手を傷つけず、他人に迷惑をかけないで本気で話ができる世の中になってほしい」と願いを込めていた。

(※福井新聞社提供。無断転載を禁止します。記事に関するお問い合わせは福井新聞社へ。)