お店の味を家庭で楽しめる冷凍食品の「おうちで鯖ンバ」=小浜市のやまと庵

 福井県小浜市の飲食店運営会社やまと(四谷町)は、同社の和食店やまと庵(同)の人気丼を冷凍食品にした「おうちで鯖(さば)ンバ」を開発、販売している。ご飯にサバやさまざまな具材をトッピングし、ビビンバのように混ぜて食べる。ネット販売も視野に入れ、小泉社長は「小浜の名物丼として、県外の人にも買ってもらいたい」と話している。

 「鯖ンバ」は、小泉社長もメンバーだった若狭地方の卸売業者や飲食店などで構成した団体が考案。当初はイベント限定だったが、味わってもらう機会を増やそうと8年ほど前から同店メニューとして提供してきた。

 小浜産コシヒカリの上に甘辛く煮付けたサバや錦糸卵、ガリ、ネギなどをトッピングしている。若狭町の獅子ユズを米こうじで発酵させトウガラシを加えた調味料「柑なんば」がぴりっと辛いアクセントになり、ビビンバのように混ぜて食べる。脂っこいものが苦手なお年寄りや女性も食べやすく、リピーターも増えているという。

 新型コロナ禍で遠方からの来店客が減少し、中食需要に対応しようと初めて冷凍食品事業として着手した。店内メニューではサバのほぐし身を使っているが、より見た目のインパクトを強めるため、冷凍食品では切り身を中央に加えている。

 急速冷凍できる特殊な冷凍庫を昨年購入し、店内で調理した具とご飯をそのまま冷凍している。電子レンジで温めるだけで、手間をかけずにできたてのような味が楽しめる。

 6月以降、店頭のほか市内スーパーや道の駅で税込み800円前後で販売している。今後自社サイトを立ち上げてネット販売も行う予定。

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